2008年2月28日木曜日

49 自己解放

わたしは歩いていた。全てに、疲れていた。橋の上から下の線路をみて、足を止めた。何かが身体の中を通りすぎるのを感じていた。いつか、自分は自殺するのかもしれないと考えていた。いつのまにか、数人の若い男たちがまわりにいて、ニヤニヤしていた。金をだせと言っている。断るといきなりなぐられた。痛みが少しもない。心地よいぐらいであった。心のなかの重みが薄らいでいくようであった。もう一発なぐられて、殴り返した。気持ちよかった。自分を解放するように、若い男たちを殴り始めた。気持ちよくて、倒れているものでも、殴り、蹴りと、繰り返した。一人を下の線路に投げ落とした。その男の身体の上を電車が通過していくのをみんなで見ていた。男たちは、逃げ去ったが、わたしは、下の男を見ていた。胴体だけが、そこには、あった。そこにあるものは、人間ではなく、ただのものであった。自分の姿をみているようであった。次の日からも、いつもの生活は続いている。

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