一日の疲れをとるのは、ソファーにゆったりと座ってテレビを見るのが一番の私は、今日もそうしていた。娘も嫁も出かけていない今日は特にリラックスしていた。おおげさではあるが、天国にでもいるようである。「いつも、こうならいいのになぁ~」とつぶやきながら、せんべいをかじっていた。そうこうしているうちに深夜になり、眠くなってきた。娘と嫁は今日も帰ってこない。実家に泊まってくるのだろう。そう思いつつ、長いソファーでそのまま眠り込んでいた。翌朝、目を覚ますといつもと何かが違う気がしながら、トイレに入った。頭の中を何かが通り過ぎた。娘と嫁のものがひとつもない。すべてない。昨夜は確かにあったのだ。わたしに嫌気がさして、逃げたか?そんなことを考えながら、慌てるでもなく、嫁の実家に電話しようと電話番号リストを引出しから引っ張り出した。嫁の実家の電話番号がない。突然、心臓がバクバクしだして、慌てて引き出しの中やそこらじゅうを探しはじめた。一向にみつからない。そうこうしている時、窓ガラスに人影がうつった。ようく見るとそれは自分の姿である。そこにうつっているのは、若いころの自分である。呆然と自分の姿を見つづけた。どうみてもむかしの自分である。鏡をとってみても、やはり、むかしの自分だ。わけがわからない。頭が混乱している。
部屋じゅうをあわただしくうろつき始めた。そのとき、後頭部をだれかに激しくなぐられた。目のまえに銀色の虫がいっぱい飛びはじめ、そのまま気が薄れていった。
遠くのほうから、だれかに呼ばれて、目を覚ました。そこは、娘と嫁がいる、いつもの部屋だった。夢だったのか?ボウ-とする頭で考えた。しかし、頭後部は大きく腫れ上がっていた。
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