2008年2月28日木曜日

25 出会い

その絵の少女は動いた。わずかに身体を震わせ、私にその存在を示した。少女は生きていた。古い蔵の中で、長い間、独り、私を待っていた。その日から、私は、蔵に足しげく通いつめ、いつしか、少女と暮らすようになった。数十年が流れ、私の生が尽きようとする今も、少女は、私の側にいる。出会ったころの姿のままで。

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